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報告書

$$alpha$$放射能濃度分析のための脱塩処理方法の確立(受託研究)

小池 優子; 山田 椋平; 永岡 美佳; 中野 政尚; 小野 洋輔; 水津 祐一

JAEA-Technology 2021-011, 39 Pages, 2021/08

JAEA-Technology-2021-011.pdf:1.56MB

日本原燃株式会社のMOX燃料工場の分析済液処理設備では、その処理過程において全$$alpha$$放射能濃度分析を妨害する塩が発生するおそれがある。そこで、日本原燃株式会社では固相抽出クロマトグラフィーを用いた脱塩処理方法を考案した。日本原子力研究開発機構は、日本原燃株式会社が考案した同方法を用いて処理液中の脱塩が可能であるかを確認する「全$$alpha$$放射能濃度分析前処理操作確立に向けた試験研究」を同社から受託し、同試験を実施した。本試験では、「ステップ1 最適固相抽出剤選定試験」、「ステップ2 最適固相抽出剤ばらつき評価試験」及び「ステップ3 実廃液模擬試験」の3つのステップで実施した。ステップ1の結果により選定した、固相抽出剤(InertSepME-2)及び最適条件(マニホールドによる吸引方式(約5-10mL/min)、溶離液は3M硝酸、最適pHは5、価数調整操作は実施しない)により、ステップ2及びステップ3の試験を行った結果、日本原燃株式会社MOX燃料工場における分析済液処理工程の実廃液を模擬した試料において、7割以上の回収率が得られ、分析法の妥当性が確認できた。

論文

Stoichiometry of lanthanide-phosphate complexes at the water surface studied using vibrational sum frequency generation spectroscopy and DFT calculations

日下 良二; 渡邉 雅之

Journal of Physical Chemistry B, 125(24), p.6727 - 6731, 2021/06

 被引用回数:8 パーセンタイル:44.55(Chemistry, Physical)

In the solvent extraction of metal ions, the transport mechanism of metal ions through the liquid-liquid organic/aqueous interface remains unclear. In this study, the adsorption process of trivalent lanthanide ions from the aqueous phase to the interface in the solvent extraction of lanthanides with di(2-ethylhexyl)phosphoric acid (HDEHP) extractant is investigated by using a model interface - water surface covered with HDEHP (air/HDEHP/aqueous interface). As a result, symmetric POO$$^{-}$$ stretch signals of HDEHP observed by vibrational sum frequency generation spectroscopy and density functional theory calculations show that the stoichiometric ratio of lanthanide-HDEHP complexes formed at the air/HDEHP/aqueous interface is 1:1. The formation of the interfacial 1:1 lanthanide-HDEHP complex could be an elementary chemical process occurring just before the transfer of lanthanide ions to the side of the organic phase.

論文

HONTAと硝酸の水和錯体の光電子分光実験

宮崎 康典; 足立 純一*; 益田 遼太郎*; 下條 竜夫*; 星野 正光*

Photon Factory Activity Report 2021 (インターネット), 2 Pages, 2021/00

放射性廃棄物の減容化及び有害度低減の観点から、ガラス固化前の再処理高レベル放射性廃液からマイナーアクチノイド(MA; Am, Cm)を分離回収し、高速炉や加速器駆動システムによって、安定核種や短寿命核種に変換する「分離変換」の研究・技術開発を行っている。MA分離技術では、N,N,N',N', N",N"-hexaoctylnitrilotriacetamide(以降「HONTA」という。)に注目したプロセスを検討しているが、放射線分解に係る課題(e.g.放射線分解生成物の除去や使用済抽出剤の再利用等)が多く残されている。本研究では、硝酸とのコンディショニングによる水和錯体が抽出剤の放射線分解を阻害する効果を明らかにするため、有機相に形成する[(HONTA)(HNO$$_{3}$$)(H$$_{2}$$O)n]の光電子分光実験を行い、スペクトルパターンを取得した。また、量子化学計算で構造最適化したHMNTA + HNO$$_{3}$$の状態密度スペクトルと比較し、分子軌道から、HNO$$_{3}$$付加による影響を考察した。

論文

High-performance alkyl diamide amine and water-soluble diamide ligand for separating of Am(III) from Cm(III)

鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎

Analytical Sciences, 33(2), p.239 - 242, 2017/02

 被引用回数:19 パーセンタイル:59.39(Chemistry, Analytical)

高性能、かつシンプルな分子構造を持った新規抽出剤であるアルキルジアミドアミン(ADAAM)によるAm(III)とCm(III)の相互分離について検討した。抽出剤にADAAMを用いて、さらに、マスキング剤として水溶性のN,N,N',N'-テトラエチルジグリコールアミド(TEDGA)を添加することで分離性能が大幅に向上し、Am(III)とCm(III)の分離係数41が得られた。

論文

Quantum chemical study of Ln$$^{III}$$(pyridine-dicarboxy-amide)$$_{1}$$ complexes

Dobler, M.; 平田 勝; 館盛 勝一

Physical Chemistry Chemical Physics, 2003(5), p.2499 - 2504, 2003/05

3価ランタノイド-ピリジンジカルボキシアミド(PDA)錯体の電子状態を第一原理分子軌道計算によって求めた。本研究では、主として、アミド基に結合する置換基の影響を調べた。水素原子をメチル基に置き換えることにより錯体の安定度は高くなり、フェニル基ではさらに安定となることが予測できた。これらランタノイドイオンとPDAとの錯体の基本的な情報を得ることで、配位子の電子的特性が理解できるほか、分子動力学シミュレーションによる動的挙動解析に応用することで溶液系での錯体の安定性を議論することが可能となった。

論文

Extraction of europium(III) into W/O microemulsion containing aerosol OT and a bulky diamide, 1; Cooperative effect

鈴木 英哉*; 長縄 弘親; 館盛 勝一

Solvent Extraction and Ion Exchange, 21(4), p.527 - 546, 2003/03

 被引用回数:12 パーセンタイル:45.03(Chemistry, Multidisciplinary)

陰イオン性界面活性剤である、Aerosol OT(AOT)と、分子性抽出剤である、かさ高なジアミドとを組合せることによって、硝酸水溶液からヘキサンへのユウロピウムの抽出に対し、非常に大きな効果が現れることがわかった。これは、有機相であるヘキサン中にW/Oマイクロエマルションが生成したことに起因する。このW/Oマイクロエマルション中には、AOTの負電荷と疎水基に囲まれた特殊な微小液滴が存在し、静電相互作用と疎水相互作用に基づいて、陽電荷を持ち、なおかつ疎水基を持った化学種が濃縮されやすい「場」となっている。よって、金属イオンと分子性抽出剤との錯体のような両親媒性の陽イオン化学種が非常に効率よく濃縮されることになる。本研究では、W/Oマイクロエマルションの安定化や、それに伴う金属イオンの抽出に及ぼす、分子性抽出剤や電解質の役割について検討した。

論文

The Novel extractants, diglycolamides, for the extraction of lanthanides and actinides in HNO$$_{3}$$-n-dodecane system

佐々木 祐二; 須郷 由美; 鈴木 伸一; 館盛 勝一

Solvent Extraction and Ion Exchange, 19(1), p.91 - 103, 2001/01

 被引用回数:626 パーセンタイル:99.62(Chemistry, Multidisciplinary)

当研究室で合成を行った6種のジグリコールアミド化合物によるランタノイド、アクチノイドの抽出特性を調べた。Eu,Amの分配比はアミドの窒素原子に結合するアルキル基の長さに依存した。開発した化合物の中でN,N,N',N'-テトラオクチル-3-オキサペンタンジアミド(TOOPDA)、N,N,N',N'-テトラデシル-3-オキサペンタンジアミド(TPOPDA)はn-ドデカン中に可溶であり、これは窒素原子に結合するアルキル基が長く、抽出剤自身が適当な脂肪親和性を持つことによるためである。TOOPDAを用いるアクチノイドの抽出は強い硝酸濃度依存性を示し、高い酸濃度で極めて高い分配比を示した。これらのことから、n-ドデカンに溶解したTOOPDAを用い、硝酸溶液中のランタノイド、アクチノイドを完全に有機相中に抽出できることがわかった。

論文

Development of new extractant utilized by coordination properties of diglycol amide (DGA) to trivalent curium and lanthanides

矢板 毅

Proceedings of International Youth Nuclear Congress 2000 (CD-ROM), 4 Pages, 2000/00

単座・二座配位有機リン系及びアミド系化合物-ランタノイド、アクチノイド錯体の溶液内構造を放射光EXAFSにより、また、いくつかの単結晶試料についてX線構造解析を行った。これにより両系において単座配位系化合物は、配位酸素のネットチャージが二座配位系に比べ大きな差がないのにもかかわらず約0.2Åほど外側で配位することがわかった。これは溶液内においてのみ観察された。これは多座配位系が金属と環形成するときのキレート効果による。CMPOは溶液中においてカルボニル基の酸素が弱く相互作用し、形成する環は非対称になること、また環形成では5員環が6員環より安定であり錯形成において2つの5員環を有する三座配位子ジグリコールアミドが、三価ランタノイド、アクチノイドの分離には最も有効であることなどを明らかにした。

報告書

新規抽出剤を利用した溶媒抽出法による核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクル技術に関する研究-3

後藤 雅宏*

PNC TJ1606 98-001, 79 Pages, 1998/03

PNC-TJ1606-98-001.pdf:2.1MB

本委託研究では、溶媒抽出法による核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクルプロセスに最適な新しい抽出剤を設計開発することを目的としている。本年度は、新規抽出剤としてジホスホン酸型抽出剤を6種合成し、その官能基およびスペーサーの観点からそれぞれ検討を行った。具体的には、抽出剤に求められる基本的な性質である、抽出能力、分離性能および有機溶媒に対する溶解性について、希土類金属の抽出を例に取り評価を行った。スペーサーサイドについて、スペーサー構造の異なる6種の抽出剤がそれぞれ合成され、希土類金属の抽出挙動について評価した。また、温度依存性の実験から算出した各熱力学パラメーターを用いて、抽出剤のもつ抽出能力および分離性能について熱力学的に評価を行った。まず抽出能力については、モノホスホン酸とジホスホン酸の比較において、ジホスホン酸の抽出能力の向上がキレート効果によるエントロピー項の有利性に起因することが明らかとなり、二つの官能基を連結するといった分子設計上の手法が抽出能力の向上に対して非常に有効であることが示された。分離性能については、おもにエントロピー項によって制御されており、分離係数の大きな金属間における相対的なエントロピー項のエネルギー差は例外なく大きい値を示していた。さらに、計算機化学的手法を用いて、スペーサー構造の及ぼす影響について理論的解析を行った。結果は、それぞれの分離性能について計算結果と実験事実とが比較的良い相関関係を示していており、計算機化学的手法が、超ウラン元素のリサイクル技術を確立するための新しい抽出剤の分子設計に有効であることが示された。次に、抽出剤を高分子のマトリックス表面に固定化する、新しい鋳型樹脂調整法を確立した。高い選択性を有する樹脂の調製が、"分子刷り込み法(molecular Imprinting法)"という手法によって可能となった。この手法を用いることによって、樹脂の表面には抽出剤と対象金属の最適配位空間が記憶され、希土類金属(Dy)の選択性が飛躍的に向上した。本手法は核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクルプロセスを確立する上で、非常に有効な手法となるであろう。

論文

Distribution study of the hydration of nitric acid in dodecane

長縄 弘親; 館盛 勝一

Bulletin of the Chemical Society of Japan, 70(1), p.135 - 142, 1997/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.46(Chemistry, Multidisciplinary)

核燃料の再処理において、アクチノイドの抽出分離に用いる抽出剤として、現在モノアミドが注目されている。モノアミドは、例えばTBPのようにリンを含まないため処理後に有害物質が生じないという利点がある。そこで、モノアミドの化学特性を明らかにするために、まず、モノアミドの1つとして、ジオクチルヘキサナミド(DOHA)を選び、ドデカン中における水和と会合を検討した。その結果、単量体1水和物(DOHA・H$$_{2}$$O)と二量体2水和物((DOHA)$$_{2}$$(H$$_{2}$$O)$$_{2}$$)の生成が明らかになった。TBPとDOHAを比較すると、DOHAはTBPよりも水和しにくく、また、高濃度においても、二重体等の会合体がTBPの場合よりもずっと生成しにくいことがわかった。

論文

Development of novel extracting-ligand for actinide separation supported by molecular design technique

館盛 勝一; 矢板 毅; 鈴木 伸一

Proc. of Workshop on Long-Lived Radionuclide Chemistry in Nuclear Waste Treatment, p.179 - 188, 1997/00

アクチノイド元素の分離に適する抽出剤を開発するには、アクチノイドの化学的特性の把握と、各種配位子の特性及びそれらが抽出分配特性とどういった相関を持つのかを解明、評価する必要がある。このような方法論を分子設計と呼んで、当研究室では新抽出剤の開発を行っている。OECD/NEAの上記ワークショップでは、当研究室でこれまでに得られた成果の中から、U(VI),Pu(IV)の抽出に有効な環状アミド化合物の分子設計の研究、及びAm(III),Cm(III)の抽出に有効な有機リン系二座配位抽出剤の抽出挙動の特徴解析について報告する。これらの発表を通して、新しい抽出剤の開発を理論的に進めることの重要さを指摘したい。

報告書

白金族金属間化合物の液体金属抽出特性に関する研究(平成7年度共同研究報告書)

明珍 宗孝; 岩瀬 正則*

PNC TY8604 96-001, 32 Pages, 1996/03

PNC-TY8604-96-001.pdf:1.24MB

高レベル廃棄物中の不溶解残渣から白金族元素等の有用金属を回収する工程において、これまで溶融鉛を抽出剤として用いる方法について種々の検討を行ってきている。一方、我々の最近の検討においてSnが抽出剤として優れていることが明らかとなっている。しかしながらSnを用いた白金族元素抽出において必要となるSn-白金族元素系合金の各温度での相状態、熱力学諸定数、スラグとの反応性等についてはほとんど不明であるのが現状である。そこで本研究ではSn-Ru合金の熱力学的活量及びスラグの基本組成であるホウ砂系スラグ中のSnO2の活量をジルコニア固体電解質起電力法により測定し、Snを用いた抽出反応に関する基礎的データを蓄積することとした。

報告書

再処理技術開発部 アクチニドプロセス・分析開発室における技術開発; 成果報告書(平成7年度)

田中 康正

PNC TN8410 96-284, 245 Pages, 1996/03

PNC-TN8410-96-284.pdf:6.22MB

再処理技術開発部アクチニドプロセス・分析開発室において平成7年4月より平成8年3月の期間に実施した技術開発に係わる成果の概要について取りまとめた。アクチニドプロセス・分析開発室では、高速炉燃料再処理技術の高度化を目的としたプロセス技術開発、及びそれらに係わる分析技術開発を推進してきている。また、先進的核燃料リサイクルにおける湿式核種分離技術の開発も進めている。今年度は、Pu及びNpの共抽出等のピューレックスプロセス高度化試験、TRUEX法、SETFICS法等のマイナーアクチニド分離回収技術開発、新抽出剤の開発、$$alpha$$モニタ、抽出錯体構造解析、RETF関連分析確証試験等の分析技術開発、所内各部室の研究開発支援分析、先進的核燃料リサイクル技術開発を進めるためにCPF設備改造に係わる詳細設計等を実施してきた。本報では、これらの技術開発の経緯と主要な成果について取りまとめた。また、技術開発の進展に不可欠な施設の維持・管理・利用及び改造計画についても、合わせて示した。

報告書

核燃料サイクルにおける安全技術の調査研究

not registered

PNC TJ1545 96-001, 137 Pages, 1996/03

PNC-TJ1545-96-001.pdf:5.98MB

本報告書は、核燃料サイクルにおける安全技術に関する現状と今後の動向について、平成7年度の調査結果をまとめたものである。調査にあたっては核燃料サイクルに関する種々の分野において活躍している有職者で構成した委員会を設置して審議した。安全技術に関する現状調査として、動燃事業団の安全研究基本計画及び核燃料サイクルにおける安全研究課題の構成要素の体系(WBS)を調査・検討すると共に再処理施設における新抽出剤(TRUEX溶媒)と硝酸との発熱反応試験並びにプルトニウム閉じ込め機能に関してグローブボックス内火災挙動の試験結果について分析評価した。また、安全研究計画として、MOX燃料製造施設関連のMOX粉末の安全取扱技術の研究計画等について調査した。今後の動向調査として、一部の委員より最近の状況を踏まえた安全研究の推進に資する提言を得て、本報告書にまとめた。

論文

Solvent extraction of noble metals by calix[4]arenes bearing mixed functionalities

R.Ludwig*; 館盛 勝一

Solvent Extr. Res. Dev. Jpn., 3, p.244 - 254, 1996/00

新しい機能性化合物として知られるカリックス[4]アレーンにカルボキシル基とアミド基を4個(それぞれの比率は異なる)付加した新しい抽出剤を合成し、その抽出特性を調べた。カルボキシル基によるイオン交換機構とアミド基による共有結合機構は、金属により異なって発現し、また水溶液の酸性度にも依存した。Au、Pt、Pd等に対してはアミド基が有効に働いてその抽出を行った。Ru、Rh等のハードな陽イオンは主としてイオン交換的機構で抽出された。Na$$^{+}$$イオン共存効果を調べ、Na$$^{+}$$が抽出剤分子の内側にまで入り込んで抽出されることから、同様の抽出機構で抽出れるソフトな金属に対しては負の効果、むしろNa$$^{+}$$の入り込みで外部への接近が容易になるハードな金属に対しては正の効果が現れることを明らかにした。

論文

Interaction of iodine with an extractant of 30% TBP/70% n-dodecane

桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英

Journal of Nuclear Science and Technology, 32(7), p.664 - 670, 1995/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)

使用済燃料溶解時のヨウ素の挙動は、多くの研究者により解明されつつあるが、それ以降のピュレックスプロセス中の挙動はほとんどわかっていない。本研究ではその点について知見を得ることを試みた。模擬燃料溶解液及びI$$_{2}$$またはIO$$_{3-}$$を含む硝酸ウラニル溶液を、ガンマ線照射した抽出剤(30%TBP/70%n-ドデカン)と接触させることにより、ヨウ素化学種のウラン抽出、逆抽出、及び溶媒洗浄における挙動を調べた。ウラン抽出の際、約70%のコロイドと90%以上のI$$_{2}$$及びIO$$_{3-}$$が有機相に抽出され、ウラン逆抽出の際にも有機相に保持される。溶媒洗浄の際、大部分のコロイドと約50%のI$$_{2}$$及びIO$$_{3-}$$が水相に逆抽出された。使用済燃料溶解液中の残留ヨウ素も、コロイド状ヨウ素と同じ挙動をとることが予想される。

報告書

核種分離抽出剤の調査

小沢 正基; 富樫 昭夫

PNC TN8420 95-002, 140 Pages, 1995/01

PNC-TN8420-95-002.pdf:3.16MB

ウラン製錬及び使用済み燃料の再処理で, これまでに実用化されたプロセスに使用される抽出剤について,3価のアクチニドの抽出挙動について調査した。さらに3価のアメリシウムを抽出する抽出剤について,3価のアクチニドの抽出特性,抽出機構,抽出剤の構造,抽出された錯体の構造等について調査を行った。これらの調査結果をもとに,Purexプロセスでは抽出されない3価のアメリシウムを除去・回収し,燃料としてリサイクルするために有効な抽出剤について検討した。硝酸濃度の高い(1$$sim$$3M)溶液から,3価のアクチニドを効果的に抽出できる抽出剤として,2座配位中性有機化合物(ジフォスフィンジオキサイド,カルバモイルメチルフォスフィンオキサイド,プロパンジアミド等)を挙げることができる。新しい抽出剤あるいは抽出剤システムの研究は,1)これまでの抽出剤と異なった抽出機構を持った抽出剤の研究および2)これまでの抽出剤を含む効果的な相乗付加剤-希釈剤システムの研究を指定することになると思われる。

報告書

超ウラン元素抽出剤CMPOの生物学的安全性

小沢 正基; 根本 慎一; 駒 義和; 田中 正二*; 島田 康*; 古木 英一*; 小野 祥子*

PNC TN8420 92-020, 22 Pages, 1992/08

PNC-TN8420-92-020.pdf:0.73MB

Octyl(pheny1)-N,N-diisobutylcarbamoylmethylphosphine oxide(CMPO)は,高レベル廃液に含まれるAmやCmなどの三価の超ウラン元素(TRU)を除去できる抽出剤である。このCMPOを用いたTRUの回収プロセスとしては,米国アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)で開発されたTRUEXと呼ばれるプロセスが知られており,動燃においては積極的な研究開発が進められている。CMPOの高レベル廃液に対する適用性を検討するために実高レベル廃液を用いた試験が行われ,抽出化学の分野で抽出機構の研究も行われている。しかし,TRUEXプロセスを工業レベルで実現するために必要である,溶媒そのものの安全性に関する報告はない。本報告はCMPOの安全性に関して評価した結果を示すものである。CMPOを雄マウスに経口・経皮投与し急性毒性を検討した結果,経口LD50値は3,000mg/kg以上,経皮LD50値は2,000mg/kg以上であった。CMPOの変異原性を細菌を用いた遺伝子突然変異検出系(Ames Test)および枯草菌を用いたDNA修復試験法(Rec Assay)を実施して調べた結果,CMPOの変異原性は陰性であることが明らかとなった。以上の試験の結果,CMPOに特徴的な毒性はなく,TBPと同様の取り扱いが可能であることが確認された。

報告書

液膜を利用した新精錬法の研究

栗倉 泰弘*; 平藤 哲治*

PNC TJ6604 92-002, 23 Pages, 1992/03

PNC-TJ6604-92-002.pdf:0.82MB

動力炉・核燃料開発事業団より、液膜を利用した新しいU(VI)の湿式製錬法の開発を目的として、昭和63年度、平成元年度、平成2年度に引き続き、今年度も京都大学工学部冶金学教室の粟倉泰弘に研究依頼があった。今年度は、ミキサーセトラー型および抽出塔型の抽出装置を用いて、エマルション型液膜法による連続抽出実験を行い、昨年度までに得られた結果と合わせて、エマルション型液膜法のU(VI)抽出への適用性の検討を行った。また、最近新しい液膜法として注目されている静電的擬液膜法の金属イオンの回収・濃縮への適用性について、抽出剤としてD2EHPA、逆抽出液としてHCl、H2SO4、HNO3水溶液を用い、この方法によるNi(II)の濃縮に及ぼす様々の因子について検討した。得られた結果は大略次の通りである。エマルション型液膜法によるU(VI)の抽出に適する条件は、外部水相:0.1$$sim$$1kg・m-3U(VI)-10$$sim$$33kg・m-3H2SO4水溶液、内部水相:1$$sim$$2kmol・m-3Na2CO3水溶液、有機相:0.02$$sim$$0.03kmol・m-3TNOA、内部水相WI、有機相0、外部水相WEの体積比、WI/O/WE:1/1/10であり、この条件を大きく変えることは困難である。従って、エマルション型液膜法に適する工程としては、比較的低濃度のU(VI)廃液からのU(VI)回収などが考えられる。また、エマルション型液膜法により連続的また定常的な抽出を行うには、ミキサーセトラー型の抽出装置に較べ、抽出塔型の抽出装置の方がエマルションの膨潤が小さく適している。静電的擬液膜法による0.1kg・m-3のNi(II)を含むNiSO4-0.1kmol・m-3CH3COONa水溶液から10vol%D2EHPA-ケロシン溶液を用いたNi(II)の濃縮への種々の因子の影響について調べた。その結果、抽出室の電極間距離を10mm逆抽出室の電極間距離を5mm、印加電圧を3.7kV、逆抽出液として0.5あるいは1.0kmol・m-3のHCl水溶液を用いた条件下で安定した約10倍の濃縮が可能であった。また逆抽出液として1.0kmol・m-3のHCl、H2SO4、HNO3水溶液のいづれを用いてもほぼ同様のNi(II)の濃縮を行うことができた。さらにこの方法によるNi(II)の濃縮実験中のNi(II)濃度の分布を調べた結果、良好な

論文

Applications of extraction chromatography in the bifunctional extractant-nitric acid system for separation of actinides in nuclear fuel cycle

木村 貴海; 吾勝 常勲

Solvent Extraction 1990, p.723 - 728, 1992/00

核燃料サイクルにおけるアクチニド元素の分離分析、除染、濃縮及び回収を目的として、二座配位抽出剤-硝酸系抽出クロマトグラフ法の応用を検討した。DHDECMP/XAD-4樹脂カラムにおけるNp、Am、Cm及びFPの溶離挙動、及びTBP、DHDECMP、O$$Phi$$D[iB]CMPOの単独または混合溶媒を担持した樹脂へのIII、IV、VI価のアクチニド元素の抽出挙動について報告する。

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